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第9章 レッスン

けれど、どうすることもできないことに、涼子はすぐに気がついた。そもそも、涼子は英語が話せない。勉強しても話せるようになるか甚だ微妙で、話せるようになったとしても、いつになるやら。偽善も吹っ飛ぶ途方もなさだった。

「いい天気だなぁ〜…」

昼食後の午後。今日は13時〜22時までの勤務と言われている。
始め自室で勉強しようと思った涼子だが、ベットの誘惑に勝てる気がしなくて部屋を出た。食堂に向かったのだが、窓の外の景色が見え、思わず庭に出てしまった。

失敗かも…

日差しが暖かでやっぱり眠くなる。

「ダメダメ！勉強！」

両の手のひらでペチペチと頰を叩き、涼子はCDからの音声に耳をすました。