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住み込みメイドのエッチなお仕事。
第9章 レッスン
「なにやってんだよ、お前」
「え?…あ、あの…」

昭彦が涼子の手元から本を取り上げる。

優しい英会話

「お前やる気あんの?」
「しっ、仕方ないじゃないですかっ!話せないんですもん!」

呆れた声に涼子は真っ赤な顔をして声を上げた。

「高校は出てんだろ?授業で会話なかったのかよ」
「月一くらい?」
「意味ねぇな」

きっとペラペラなんだろうなぁ…

ぱらぱらと本のページをめくる昭彦をぼんやりと見上げながら思う。海外からお客様がいらっしゃるのだから、ご主人様方は英語がお出来になるのだろう。

「ここ」
「え?」
「読んでみろよ」

昭彦の指が本を指差す。その場所に目線を向けながら、涼子は逃げ腰だ。

えー…やだなぁ……

指が示す英文が読めないわけではない。意味も理解はできる。ただ、恥ずかしい。

「いちいち恥ずかしがってんじゃねぇよ。そんなんじゃ上達なんかしないぞ」

ごもっともです……

反論の余地もない言葉に涼子はおずおずと英文を読み上げた。

「ヘタクソ」

にべもない。
呆れた声に、だから嫌だったのに、と涼子は肩を竦めた。

ふてくされたくなってきた…

顔を真っ赤に染めて僅かに頰を膨らませた涼子に昭彦はふぅ、とため息をつく。

ん?

ふと差した影に涼子が顔を上げると、昭彦が涼子の前へと膝をついていた。

「あ、昭彦様!?」
「あんだよ」
「お、お膝が汚れます」
「うるせぇよ」

呆気に取られる涼子から再び本を取り上げると、昭彦は先程涼子に読ませた英文を読み上げた。

おお…!
外人さん?この人帰国子女?

「感心してねぇでもう一回読め」
「えっ!?イヤです」
「俺にはむかう気かお前」
「いっ、いたたっ」

ぎゅう〜と頰を引っ張られ涼子は涙目だ。仕方なしにもう一度英文を読もうとすると、昭彦の手が涼子の顎をグイと掴んだ。

「顔あげねぇと見えねぇよ」
「なっ何がですかっ」
「お前の口の動きだよ」

くち?

意味がわからずぽかんとした涼子を昭彦が急かす。英文を暗記しているわけでもないので本を持ち上げて英文を読むと、昭彦が なるほどな、と言った。
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