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3分間のナイトトリップ 
第2章 美味しいキノコを召し上がれ
「子供サイズだけど立派だね、コレ」


キッチンカウンターでアイスコーヒーを飲みながら、マキがスマホの画像を見せる。

面白いからと言って、エミが止めるのも聞かず、キノコの写真を撮ったのだ。


「もう、やめなさいよぉ、そんなもの写真に撮ってどうすんのよ」


確かに、大きさは大人の親指くらいで小さいけれど、形は本物そっくりで珍しかった。


「待ち受けにしたら、彼氏ができるかもよ」


そんなワケあるかと言い返すと、マキはきゃははと笑う。



最後の彼と別れてから二年、短い関係はあったものの、彼氏と呼べる男はずっといないままだ。

20代も後半になって、男を見る目が肥えてしまったのか、ちょっといいなと思ってデートしても、一二度寝るとエミの方から関係を切ってしまう。

なんというか、結婚相手としてふさわしいかどうかと、体の相性、どっちもピッタリという男が見つからないのだ。


そう、最後にデートした相手、あれなんか本当に最悪だった。


やたら体を密着させてくる、重いだけの暑苦しいセックス。

それで「二回くらいイってたでしょう?」なんて。


なんでああ、下手な男に限って無駄に自信満々なんだろう?

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