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3分間のナイトトリップ 
第1章 はじまり、もしくは終わりの物語
横たわった小鳥を、タオルごとお菓子の空き箱の中にそっと入れた。

あれから仕事を始めようとパソコンの前に座ったが、一向に集中できずに、気づいたら古タオルを手に家を飛び出していた。

救急箱の中から傷薬を持ってきて、恐る恐る翼の傷口につける。

暴れるかと思ったが、小鳥は目をつぶったまま大人しくしていた。

呼吸を確かめるため、胸の辺りに目を凝らす。


鳥ってこんなに綺麗なんだ。


小鳥は全身が艶々としたグレーの羽毛でおおわれていて、光のかげんによっては銀色に輝いて見えた。

あの儚い青い目は、今は固く閉じられていて、見ることができない。


思ったより悪いのかもしれない。


拾ってきてしまったことを少し後悔しながら、小さな器に水を入れて箱の中に入れる。

ちょっと考えて、パン屑と半分に切ったミカンも入れてやった。


あとは自分で頑張って。


動かない小鳥に、心の中で呼びかけた。
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