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愛のシンフォニー
第6章 ミキティ
「可哀想に、ミキティからは何も聞いていないようだね~」

「やめて~、とくちゃんの前でその名前で呼ぶのは」

徳造に真相が知られてしまう。美樹が一番恐れていたことが今現実になろうとしている。
美樹は大粒の涙を流して震える。

「美樹を傷つけるな」

「うるせ~っ。テメェはとっととミキティの中に熱いモノをぶちまければいいんだよ」

男の鋭いパンチを喰らって徳造はダウンした。

「やめて、とくちゃんを殺さないで」

大粒の涙を流して哀願する美樹を男たちは嘲笑う。

「心配するな、殺しはしない。我々の目的はこの男の種だ。今夜こそ使命を果たしてもらうよミキティ」

男が少し優しい口調で諭すように言った。しかし、その優しい口調の中にも恐ろしさが詰まっている。

「どういうことなんだ?美・・樹・・・」

一瞬の間に徳造はいろいろな思念が徳造の頭を駆け巡る。この怪物たちはなぜ僕の種を欲しがっているのか?ミキティとは?美樹はこの怪物たちに命じられて僕の子を身籠るために遣わされたのか?
しかし、それも空しく徳造の意識は失われていった。

「ううっ」

徳造が意識を取り戻すと大きなベッドの上に倒されていた。どうやらラブホテルの一室にいるようだ。

「やっとお目覚めかい」

徳造を取り囲むように男たちが立っていた。
スーツや帽子を脱いでいるので男たちの正体が見えた。
肌は青や緑で人間離れした強靭な体、鋭く尖った爪、まるで神話の世界に出てくる悪魔のような姿だ。

「どうたい、ミキティは。君の好みの女のコを調べて創ったんだから魅力的だろう?」

美樹は服もスカートも剥ぎ取られてブラジャーとパンティだけという恥辱的な姿にされて怪物のひとりに捕まっていて、そのまま徳造の上に倒された。

こんな状況なのに下着だけという刺激的な姿の美樹の温かくて柔らかい体に男の部分は反応している。
徳造は男の性というものがたまらなく醜いものに思えて自分で自分を嫌悪した。

「ミキティ、創った・・?どういうことだ?」

「ククク、ミキティからは何も聞いていなかったんだね。悪い娘だよ」

「もっとも、君が早くミキティとヤッてくれればこんな面倒なことにはならなかったのに」

「本当に悪い娘だよ、ミキティは。傀儡の分際で人間に恋をするとはな」

男たちは下卑た笑いを浮かべる。そして男の一人が美樹のブラジャーに爪を立てる。
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