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第13章 ☆到着済み

二人で手をつないで歩いていく。
入国手続きも終わって、後は出口に行くだけ。
もう本当にお別れ。

「あの・・・」

彼の背中に声をかけた。

「大丈夫？」

にこにこしてる彼が聞いてくるけど、もう本当に大丈夫じゃない。
首をぶんぶん振る私。

（大丈夫じゃない）

「大丈夫じゃないです・・・・どうしよう」

「僕も大丈夫じゃないよ。
少し時間ある？？？」
「はい」

もう少しだけでも、一緒にいられるのならば・・・

彼はスマホを手にどこかに電話しているみたい。

「行こう」

よくわからないけど、もう一緒にいられればいい。
彼に手を引かれて歩いていく。