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第53章 聖夜と舞の夜

「舞ね？昨日があんまり幸せだったから、

今日は、別々の所に帰らないといけない事を

考えたら、涙が出そうだったから、

明日一緒に暮らせる嬉しさを

噛み締める事にしたの。

今日も愛し合える。一緒にいれる

彩香ちゃんと真さんが、

羨ましくて仕方なくて･･･

うううぅ～」

俯いて泣いている舞の顎を

ぐいっと上に向かせた。

「舞？聞いて良い？」

「うん。」

「舞は、今晩も俺と一緒にいたいのかな？」

「一緒にいたいに決まってるでしょ？

昨日幸せだったから余計、

今日別々の所に帰るのが寂しくて、悲しくて、

明日は一緒に眠れるから、

今日は我慢するんだと言って聞かせてるんだよ。

聖夜が欲しい。聖夜に触れたい。

触れて欲しい。舞は、もう

聖夜がいない生活は考えられない。

愛しているの、聖夜が欲しいの」

一気に捲し立て、わぁーーーーーーっと泣き出した。