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第60章 婚約報告『娘さんをお嫁にください。』

「彩香だって、同じだよ。二人っきりで

イチャイチャしてたい気持ちもあるよ。

でも、今日は、『お嫁にください』って

言ってくれるんでしょ？」

「そうだよ。一番大切な『お嫁にください。』を

言いに行くんだよ。」

「だったら、早く出発してください。」

「ハハハ、畏まりました。」

真の実家に着くまでの、赤信号の度に

キスしてくる真を

彩香は、嬉しい反面、

ちょっとウザいと思っていたとは、

真には内緒にしておこうと思っていた。

何度キスされたか、数えていなかったけど

お父さんの待つ、藤堂邸に到着した。

お手伝いさんに、荷物をキッチンに

運んでもらって

二人は、リビングに入っていった。

父「彩香ちゃん、よく来たね？

安全運転だったかな？」

彩香「はい。安全運転でした。」