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第4章 社長と初対面

「真、彩香さんにばっかり構ってないで

ちゃんと仕事しなさい。困らせるんじゃないぞ。」

社長は、お見通しだった。

秘書から随時報告がきている。筒抜けだった。

「分かってますよ。社長

長谷川様の所で沢山稼いできますよ。」

「分かってるなら、それでいい。

二人とも下がっていいぞ。頑張ってきなさい。」

「「失礼しました。」」二人は、頭を下げて

社長室を出た。彩香は、大きなため息を吐いた。

「やれやれ、くそ親父、何でもお見通しだな？」

専務室に戻って

「良かった。別れろって言われなくて、良かった。」

「ハハハ、そんなこと言うはず無いよ。

バカだなぁ(笑)心配しすぎだよ。」

抱き締めておでこにキスした。

「彩香？俺が愛してるのは彩香だけだよ。

俺が、結婚したいと思ったのは彩香が初めてだ。

そして、これからも他に現れることはない。

俺にとって彩香は、唯一無二の存在。

彩香の他に誰も要らない。わかった？」

彩香は、大粒の涙を流しながら

「うんうん」って言うのがやっとだった。

真の胸にしがみついて、泣きじゃくっていた。

幸せの涙だった。