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第32章 彩香、悲しみの中へ

「先ずは、検査をさせてもらえませんか？

頭に異常がある可能性も

なきにしもあらずなので、

今日のところは、色々検査をさせて下さい。

話しは、それからにしましょう。

いいですね？」

「分かりました。よろしくお願いします。」

真「では、その間に、一度マンションに

帰ってきてよろしいですか？

着替えとか持ってきたいので、」

「どうぞ、構いませんよ。」

圭子「私がいますから、何かありましたら

私が伺います。母親代りなので、」

山名弁護士「私は、彼女の顧問弁護士です。

私が身元保証人になりますので、

父親代りです。

家内共々親のつもりでおりますから、

血は繋がってませんが、

よろしくお願いします。」

「分かりました。

では、検査をしに行きますので、

こちらでお待ちください。」