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第32章 彩香、悲しみの中へ

心療内科医「余程忘れたい出来事

だったのでしょう？」

彩香のスマホを開いて、林から送られてきた

ラインの写真を見せた。

「これを送られてきて、

元のデータを削除して欲しかったんだと思います。

それに、林の隠れ家の場所が

なかなかわからなかったもので、

自分が行けば、GPSで、私に

分かって貰えると思ったのだと思います。

私が助けに来てくれると信じて

着いていったと言ってました。

怖かったと思います。心が壊れるのは

当たり前なんじゃないかと思います。

昨日は、男性を怖がっていました。

私の事も、最初拒絶しましたが、

無理矢理抱き締めたら、落ち着きました。

媚薬を治めるため、ここで彩香を抱きました。

疲れて、眠っていました。

朝になって、看護師の岡崎さんが

起こしにきてくれて、彩香は、

岡崎さんと友達なのですが、

彼女の事を分からなくなっていました。」