この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
毒蜜喰らわば
第12章 イタコの孫が見通した、愛・・
「お待たせしました」
緊張の面持ちで私が声をかけると、雅斗は神妙な顔つきで会釈をした。
相対した私達2人の張り詰めた雰囲気を崩してくれたのは
里佳子の笑顔と明るい一言だった。
「美智と外で会うの久しぶりだね!今日は結衣はバアバのとこに預けてきたから
ゆっくりできるよ、ね?」
進も妻のノリの軽さに硬かった表情を崩した。
「稲村さん、今日は付き合ってくれてありがとうございます。
勝手なおせっかいのために呼び出すのも気が引けたんですけど・・
やっぱりお伝えしたほうがいいと思って」
「いえ、こんなに心配していただいて、こちらの方こそお礼を言わなきゃ・・
堀内さん、どうぞ遠慮なく、話してください」
覚悟を決めた。
これから聞かされることはたぶん、楽しい話ではない。
怖い話かもしれない。それは雅斗の目を見ればわかる。
彼だって本当はこんな話をしたくないかもしれない。
それでもまだ二度しか会っていない私に大切な何かを伝えようとしてくれている。
雅斗だって覚悟を決めてきているはずだ。
「わかりました。じゃあ少し歩きましょうか」
雅斗は赤い鳥居の端をくぐり、私達も後に続く。
玉砂利の音が何重にもなって木々におおわれた空間に響いた。
緊張の面持ちで私が声をかけると、雅斗は神妙な顔つきで会釈をした。
相対した私達2人の張り詰めた雰囲気を崩してくれたのは
里佳子の笑顔と明るい一言だった。
「美智と外で会うの久しぶりだね!今日は結衣はバアバのとこに預けてきたから
ゆっくりできるよ、ね?」
進も妻のノリの軽さに硬かった表情を崩した。
「稲村さん、今日は付き合ってくれてありがとうございます。
勝手なおせっかいのために呼び出すのも気が引けたんですけど・・
やっぱりお伝えしたほうがいいと思って」
「いえ、こんなに心配していただいて、こちらの方こそお礼を言わなきゃ・・
堀内さん、どうぞ遠慮なく、話してください」
覚悟を決めた。
これから聞かされることはたぶん、楽しい話ではない。
怖い話かもしれない。それは雅斗の目を見ればわかる。
彼だって本当はこんな話をしたくないかもしれない。
それでもまだ二度しか会っていない私に大切な何かを伝えようとしてくれている。
雅斗だって覚悟を決めてきているはずだ。
「わかりました。じゃあ少し歩きましょうか」
雅斗は赤い鳥居の端をくぐり、私達も後に続く。
玉砂利の音が何重にもなって木々におおわれた空間に響いた。