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毒蜜喰らわば
第12章 イタコの孫が見通した、愛・・
「ここの宮司さんも歴史好きだそうで、自分のいるこの神社の事は
残っている文献とかで調べまくったらしいんだ。
だから僕らがこの神社の由来を知りたいってお願いしたら
快く話を聞かせてくれたんだよ」
進が雅斗の後を引き継ぐようにして、私に語りかけた。
続けた進の話は、さらに興味深いものだった。
「蛍庭園のある場所からそんなに離れていない場所に
いわゆる飲み屋街みたいなものがあったらしい。
その傍には遊郭もあったんだって。だから若侍が遊女と出会って恋に落ちても
おかしくはなかったんだよね」
「へぇ、そうなんだ。六本木って、はるか昔から歓楽街があったんだね。
なんか、歴史が受け継がれてるって感じだね」
里佳子の言うように、変わるものもあれば変わらず受け継がれるものもある。
土地や建物だけでなく、若い侍の遊女に対する愛情もまた、
この恋願神社の片隅で長い年月をかけて生き続けているのかもしれない。
残っている文献とかで調べまくったらしいんだ。
だから僕らがこの神社の由来を知りたいってお願いしたら
快く話を聞かせてくれたんだよ」
進が雅斗の後を引き継ぐようにして、私に語りかけた。
続けた進の話は、さらに興味深いものだった。
「蛍庭園のある場所からそんなに離れていない場所に
いわゆる飲み屋街みたいなものがあったらしい。
その傍には遊郭もあったんだって。だから若侍が遊女と出会って恋に落ちても
おかしくはなかったんだよね」
「へぇ、そうなんだ。六本木って、はるか昔から歓楽街があったんだね。
なんか、歴史が受け継がれてるって感じだね」
里佳子の言うように、変わるものもあれば変わらず受け継がれるものもある。
土地や建物だけでなく、若い侍の遊女に対する愛情もまた、
この恋願神社の片隅で長い年月をかけて生き続けているのかもしれない。