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毒蜜喰らわば
第6章 dejavu・・?
待ち遠しい。
早く金曜日になってほしい。
いつもと変わらぬ時間の過ぎ方がもどかしくて仕方ない、と思っていたけど
あっという間にその日その時間がやってきた。
金曜の夕方はみな仕事を早く終えて帰るから、私も遠慮することなく定時で会社を出た。
六本木までは20分くらいで行かれる。
地下鉄を降りて地上に這い出ると、より一層青空の眩しさが目に沁みる。
高層ビルの足元に小さく広がる庭園を抜けて、
欅坂の途中にあるランディ・カフェをめざす。
金曜の夕方はさすがに混んでいて、座れる席を見つけられなかったので、
店の前にいくつかあるベンチに座ることにした。
ここなら入り口の前だし、茂が来たらすぐにわかる。
暑さをふくむ風に吹かれながら、彼が来るのを今か今かと待った。