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毒蜜喰らわば
第6章 dejavu・・?

少し、空の青色が濃くなってきた。
腕時計を見ると7時を長針がさしたところだった。

もうすぐだ。
もうすぐ茂がやって来る。

カラになったプラカップを店のゴミ箱に捨てに行こうと立ち上がった時、
お待たせしました、と声がした。
振り向くと小走りの茂が息を乱しながらも笑顔を作っていた。

「すいません、時間ギリギリになっちゃって。随分お待たせしましたか?」

茂は私が手にしていたカラのカップを覗きこむ。

「いいえ、ちょうど飲みきるいい感じの時間でしたよ」

カップを片付けに行った私が戻ると、茂は坂の上を指差した。
広い歩道を並んで歩き出す。
道幅が広いからか、自然と茂との間にも距離ができる。
それでも私は嬉しかった。
彼と並んで夕暮の街を歩くことが、嬉しかった。

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