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梅の湯物語
第9章 梅の湯のお梅さんになったわけ
お梅は梅之木町の自宅に向かった。

戦争は終わったけれど敗戦国となった日本がどうなってしまうのか誰にも分からなかった。

男は全員去勢をされて女はみんな娼婦になるという噂がまことしやかに流れていた。

戦時中は統制下で誰も文句が言えなかったが、その当時威張り腐っていた家に暴漢が押し入るのは珍しくないことになった。

無秩序になった日本は自分の身は自分で守らなければならなくなった。


お梅は自宅に高く生い茂った雑草を無心でむしっていた。これからどうなってしまうのか想像もつかない。
頼りにしていた父ももう帰ってくることはない。
大切なあの人はもう1年も便りがなかった。


“必ず帰ってくるから”
そう言ってくれたあの人は本当に帰って来られるのだろうか...


考えたくなくてただただ夢中で草をむしった。
気付くと梅の湯の方まで綺麗になっていた。


ふと気付いて道に出てみる。

途方にくれた人たちが道端に座り込んでいる。




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