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梅の湯物語
第13章 関西からのお客さま
「じゃあ、これで」
「ええ」
二人が背中を向けたとき
「まってくれーー!!」
全力で走ってくる亮太。
肩で息をする亮太が紙袋を差し出す。
「荷物になって申し訳ないんですが
これ!
重さんと町長さんに。
あとお孫さんの省吾さんにも」
袋の中には
銘菓“子宝饅頭”の包みが3つ
良太さんと汐さんは顔を見合わせる。
あの、昨夜の宴で披露されたあの饅頭...
ここ桃源郷だから笑って見ていられたが...
あれを孫に渡す勇気があるだろうか。
「あ、ありがとう。
重さんと町長にはお土産に持っていくよ」
なんとも言えない表情の良太さんが袋を受けとる。
「はい、できれば感想を貰えれば」
亮太は大真面目に返答する。
「そ、そうだね。
それも言っておくよ」
良太さんの額には若干の汗
「宜しくお願いします」
真面目に頭を下げる亮太に二人の困惑ぶりは伝わらなかった。
ふふふと笑ったお梅。
「さ、汽車の時間もあるだろう。
いつまでも引き留めても迷惑だよ」
その言葉にホッとした表情を見せる良太さん。
「じゃあ、また お梅さん」
「いつでも来てくださいな。
歓迎しますよ」
お辞儀をして背中を向けた良太さんと汐さんは仲良く手を繋いで大阪へと帰っていった。
「ええ」
二人が背中を向けたとき
「まってくれーー!!」
全力で走ってくる亮太。
肩で息をする亮太が紙袋を差し出す。
「荷物になって申し訳ないんですが
これ!
重さんと町長さんに。
あとお孫さんの省吾さんにも」
袋の中には
銘菓“子宝饅頭”の包みが3つ
良太さんと汐さんは顔を見合わせる。
あの、昨夜の宴で披露されたあの饅頭...
ここ桃源郷だから笑って見ていられたが...
あれを孫に渡す勇気があるだろうか。
「あ、ありがとう。
重さんと町長にはお土産に持っていくよ」
なんとも言えない表情の良太さんが袋を受けとる。
「はい、できれば感想を貰えれば」
亮太は大真面目に返答する。
「そ、そうだね。
それも言っておくよ」
良太さんの額には若干の汗
「宜しくお願いします」
真面目に頭を下げる亮太に二人の困惑ぶりは伝わらなかった。
ふふふと笑ったお梅。
「さ、汽車の時間もあるだろう。
いつまでも引き留めても迷惑だよ」
その言葉にホッとした表情を見せる良太さん。
「じゃあ、また お梅さん」
「いつでも来てくださいな。
歓迎しますよ」
お辞儀をして背中を向けた良太さんと汐さんは仲良く手を繋いで大阪へと帰っていった。