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梅の湯物語
第4章 昼下がりはマダムの時間
「入らないのか」
あとから来た男がマダムの背に声をかける。
「ここで緑のもみじを見るのは何度目かと思いまして...」
「君とも長い関係になったな」
世の中はクールビズだというのに仕立ての良いスーツを着こんだ男はマダムの腰に手をあてた。
「もういやか?」
「...そんなことは」
「君が苦しいというならいつでも終わりにして構わない」
マダムは男を見上げる
「貴方がそんなことを言うから私は決心がつかないのです」
「私だって君と別れるのは辛いよ」
「そんなこと言って...」
「本当さ」
男はマダムの唇を塞いだ。
蝉時雨が二人を包む
その激しさにマダムは涙した。
あとから来た男がマダムの背に声をかける。
「ここで緑のもみじを見るのは何度目かと思いまして...」
「君とも長い関係になったな」
世の中はクールビズだというのに仕立ての良いスーツを着こんだ男はマダムの腰に手をあてた。
「もういやか?」
「...そんなことは」
「君が苦しいというならいつでも終わりにして構わない」
マダムは男を見上げる
「貴方がそんなことを言うから私は決心がつかないのです」
「私だって君と別れるのは辛いよ」
「そんなこと言って...」
「本当さ」
男はマダムの唇を塞いだ。
蝉時雨が二人を包む
その激しさにマダムは涙した。