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梅の湯物語
第7章 湯上がりラムネをご一緒に
「桜ちゃん、テストいつまで?」

抱き締められたまま聞かれる。

「明日 です」

「じゃあ、明日 学校終わったら遊びに行かない?」

「え?!」

「何時に終わるの?」

「昼には
 でも制服のまま遊びに行けない です」

「そっか...
 じゃあ、R大においでよ。
 キャンパス見学なら制服でも問題ないでしょ?」

桜はちょっと考える

「そうですけど...
 私、附属高だから」

「だから?
 他の大学受ける子だっているでしょ」

「いますけど...」

「決まり!
 明日R大最寄りの地下鉄の改札で待ってるよ」

「え?!」

桜は雅人を見ようと体を捩ったけど
雅人がギュッと抱き締めているので身動きが取れない。

「決まり!
 明日1時に待ってるから」

「え?!」

「待ってるから」

雅人は桜の耳元で囁いて
抱き締めていた腕をほどいた。

桜は金縛りにあったように動けない。

我に還った桜が振り向くとそこに雅人の姿はなかった。


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