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永遠の番い
第2章 つがい
「お、女の人が一族の人だったら?人間の花婿を見つけるの?」
「俺たち一族の花嫁はたった一人の男の赤子しか身ごもらない」
男の子しか生まない・・・の?
「男だけの一族だ」
男だけの一族。
選ばれるただ一人の花嫁。
「俺たちは最後の日に、この世にはその屍さえ残さない。
ただ1つ。自分の生きた証は花嫁の身に宿る子供だけ」
「・・・」
そこでハッとして悟を見つめた。
「ね・・・ぇ?」
「ん?」
「悟は何歳、なの?」
「忘れた」
「え?」
「正確な年齢はとうの昔に数えるのをやめた。
俺は・・・花嫁を迎える気はなかった」
気は、なかった?
「俺たちの一族はたった一人の花嫁を永遠に愛し続ける。
一千年という、長い長い年月をかけて」
「・・・」
「一千年の初めのほうで出会えば、1人になった残りの数百年をかけて愛し続け
一千年の終わりのほうで出会えば、出会うまで数百年恋焦がれる」
「一千年・・・」
「どちらにしてもその花嫁に一千年の全てをささげる」
私はその長い年月を思って軽く震えた。
「俺たち一族の花嫁はたった一人の男の赤子しか身ごもらない」
男の子しか生まない・・・の?
「男だけの一族だ」
男だけの一族。
選ばれるただ一人の花嫁。
「俺たちは最後の日に、この世にはその屍さえ残さない。
ただ1つ。自分の生きた証は花嫁の身に宿る子供だけ」
「・・・」
そこでハッとして悟を見つめた。
「ね・・・ぇ?」
「ん?」
「悟は何歳、なの?」
「忘れた」
「え?」
「正確な年齢はとうの昔に数えるのをやめた。
俺は・・・花嫁を迎える気はなかった」
気は、なかった?
「俺たちの一族はたった一人の花嫁を永遠に愛し続ける。
一千年という、長い長い年月をかけて」
「・・・」
「一千年の初めのほうで出会えば、1人になった残りの数百年をかけて愛し続け
一千年の終わりのほうで出会えば、出会うまで数百年恋焦がれる」
「一千年・・・」
「どちらにしてもその花嫁に一千年の全てをささげる」
私はその長い年月を思って軽く震えた。