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ヒ ミ ツ に し よ う ね ?
第2章 綾瀬ゆら

それからゆらと猫は
メニュー用のブラックボード
使ってお話を始めた。
「ボクのなまえ
ノエルと言います」
猫さんはそうやって
チョークで言葉にした。
ゆらは
「……初めまして。私はゆらです」
と答えた。
するとそこに
(しってるよ。ボクはずっとキミにあこがれて日本にきました)
と綴られた。
詳しく話を聞いて
ゆらはびっくり。
幼い頃
賛美歌を届けに
世界中を回っていたことも
彼は話してくれた。
それでゆらは
「じゃあ私達、二人で一目惚れしたんですね」
照れながら告白した。
猫は……ノエルは
それを聞いて
がばり
ゆらを抱きしめた。
「わわっ!」
大好き
そう言ってくれた気がして
ゆらの心は温かくなった。
それから相棒の
このシャルトリュー……
あの日
ノエルが助けたよちよち歩きの仔猫。
大きく立派に成長した彼の名を
シャルルと言うのだと聞いた。
ノエルとシャルルは
そっくり。
片目だけ色が薄いのは
一人と一匹
事故の後遺症なのだという。
銀色のほうだけ
よく見えない。
そして声を失くしたことを話すと
ゆらはとうとう
大粒の涙をこぼした。
でもノエルが
(でもボクはこうかいしてません。シャルルがこうして生きてほほえんで、ボクはゆらにであい、恋をすること、できていますから)
微笑んだとき
ゆらは顔を覆って
大泣きしてしまった。
メニュー用のブラックボード
使ってお話を始めた。
「ボクのなまえ
ノエルと言います」
猫さんはそうやって
チョークで言葉にした。
ゆらは
「……初めまして。私はゆらです」
と答えた。
するとそこに
(しってるよ。ボクはずっとキミにあこがれて日本にきました)
と綴られた。
詳しく話を聞いて
ゆらはびっくり。
幼い頃
賛美歌を届けに
世界中を回っていたことも
彼は話してくれた。
それでゆらは
「じゃあ私達、二人で一目惚れしたんですね」
照れながら告白した。
猫は……ノエルは
それを聞いて
がばり
ゆらを抱きしめた。
「わわっ!」
大好き
そう言ってくれた気がして
ゆらの心は温かくなった。
それから相棒の
このシャルトリュー……
あの日
ノエルが助けたよちよち歩きの仔猫。
大きく立派に成長した彼の名を
シャルルと言うのだと聞いた。
ノエルとシャルルは
そっくり。
片目だけ色が薄いのは
一人と一匹
事故の後遺症なのだという。
銀色のほうだけ
よく見えない。
そして声を失くしたことを話すと
ゆらはとうとう
大粒の涙をこぼした。
でもノエルが
(でもボクはこうかいしてません。シャルルがこうして生きてほほえんで、ボクはゆらにであい、恋をすること、できていますから)
微笑んだとき
ゆらは顔を覆って
大泣きしてしまった。

