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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第12章 二人の関係
ヴァンパイアの姿は、誰もを魅了するほど美しいという。
俺が見た映画のヴァンパイアも、本物ではないが、美しい姿だった。
俺の前にいるマスターのその姿は、まるでヴァンパイアのように妖艶で、俺は慌ててマスターから、瞳をそらす。
八重歯がなんで紅いのかなんて、この時には、もうどうでも良いことになってしまっていた。
そんな俺をよそに、友人がマスターに“しおり”の核心に触れる。
一番知りたかった…
いや…
知るのが怖かった…
マスターがいう“しおり”と、俺の知る“しおり”が同一人物であるかどうかって事に…。