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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第13章 消えた記憶

「おい!危ねぇーだ……ろ…っ。」


引っ張った相手の方を見て、俺は驚いて、言葉につまってしまった。

そこに居たのは、数日前に見た女。

マスターに詩音莉の事を、問い詰めていたあの女だった。


「ねぇ!ジョー。私、今日貴方に惚れちゃった!写真一緒に撮って。」


戸惑う俺に、女はそう言って俺の腕に自分の腕を絡めてきた。


何だ、こいつは!

あんなにマスターに夢中だったくせに、男なら何でもいいのか?

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