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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第14章 紫艶の正体
「さぁ、俺にお前の血を捧げろ。」
静かにそう言ったヴァンパイアに、俺は何故か吸い寄せられるように近付いていた。
意思では、ダメだとわかっているのに、体が言う事を聞かない。
なんだ?これは?
頭の中で必死に考えるが、体はあっというまに、ヴァンパイアの腕の中におさまっていた。
「男の血を飲むのは、好みではないが、今は血が足りないからな。不味くても仕方あるまい。」
その直後俺の首筋に、チクッ甘い痺れが走った。