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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第5章 ヴァンパイア
「大事な用事を思い出して、急ぎすぎて、酸欠で倒れちゃったみたい。ごめん。」
「……。そうか。ならいいんだけど。」
私の無理矢理な返事に、一瞬顔をしかめたけど、ジョーは深く詮索せずにいてくれた。
「迷惑かけてごめん。」
「あぁ、何かあれば言えよ。メンバーは皆、お前の味方だからな。」
「うん。大丈夫。ありがとう!」
こんなに心配してくれてるのに、本当の事を話せなくてごめんね。
私が好きになった人は、人間ではないかもしれない…。
そんな話できるわけがないよ。
あの人はきっと…
ヴァンパイアだ。