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行こうぜ、相棒
第11章 It’s a Mistake



うぅぅぅぅ…。

例えようもない違和感。
そして、身を裂かれるような痛み。
涙がほろりと、左の眼から流れる。そして目をつむろうとすると、

「!!!!!!!!!!!!!!」

目の前の若い兵士に、大声で怒鳴られた。
何を言っているのかは全くわからないが、彼の黒々とした肌と、闇に浮かび上がるような白目、そして何もかもを貫き通すような意志の強い瞳が、彼を射抜いた。

目を閉じるな。

そう言われているのだ、と彼は気づく。
激しい痛みが下腹部を襲うなか、その兵士の差すような視線が、柏木の瞳の中を探る。
肛門を、顔の見えない誰かに犯されながら、年若い黒人の青年兵士に魂の奥底までを見つめられた。身動きすることもできず、痛みと、恥辱にまみれて。

しかしその瞳は彼の理性を貫き、精神を灼(や)いた。肉が焦げるように、彼の心の柔らかい部分を、その瞳は容赦なく突き刺し、ズタズタに引き裂き、そしてそこにあるかすかな自負をも焼き払った。
なにもない。
柏木にはもう、守るべき何もかもが、残ってはいなかった。

最初は、犯し手が上官で、この見つめ手が部下なのだと思った。
しかし、それは全くの逆であった。
この見つめ手の指示で、見知らぬアフリカ人のペニスが、彼の肛門を引き裂いているのだ。
何度かの容赦ないピストン運動の果てに、驚くほど大量の精液を、彼の直腸は受け止めた。
ビュッ、ビュッ、と精液が強く直腸内に放たれるのを感じた時、彼は意識を失いそうになった。

そしてまた、青年将校の怒鳴り声。
彼は、射精されながら、嘔吐した。

その後、部隊の展開配置、人員数など、知る限りのすべてを自白した。



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