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行こうぜ、相棒
第8章 Walk Between Raindrops









「……なんで、と訊いてもいいのかな?」
ペニスをゆっくり抜くと、エリの横に仰向けに倒れ、ヤマギシは言った。
「聞いても、あまり、楽しくない理由だったら?」
「それでも、聞いておきたいね」
「どうして?」
「きみが、得難いパートナーだと思っていたからさ」
「寝る相手全員にそう言ってるのでしょ?」
思わず返してしまった言葉に、エリは少しだけ後悔した。
ヤマギシは何も言わず、黙って天井を見上げていた。
その沈黙が、何より雄弁にヤマギシの不満をエリに伝えていた。

――それはそうだ。

今の今までしていたことは、言葉はどうあれ、恋人同士の深いつながりに限りなく近いセックスだったのだから。
つながっている間、ふたりにはひとかけらの嘘もなかったから。
それを、まだヤマギシがエリの中にいる間に、叩き壊してしまったのだ、とエリは思った。

『きみは、心をどこかに、置き忘れてしまうことがあるね』

いつか、あの人に言われた言葉を思い出す。
あの、先生に。

でも。

と、エリは心の中で思う。仕方がないことだ、と。だから、

「仕方がないの」

と、静かに告げた。
「本気で好きになれそうな人ができたから、あなたとはもう、寝られないの」



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