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甘い時間は2人きりで
第8章 デート
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美味しいご飯をいただいた後、再び車で移動する。
有名所の海岸から少し離れた所に着いた。
駐車場があるものの、車は数台しか停まっていない。
「ここ?」
「いや、この下」
見ると階段が付いており、下の砂浜まで降りて行けるみたい。
下に降りると、綺麗な砂浜と海が一面に広がっていた。
「ここはサーファーか釣りに来たおっちゃんくらいしか居てないねん。たまに人居っても3、4人くらいやな」
「穴場ってやつ?」
「うん。あのさ…手、握ってもいい?」
私の返事を待たずに、手を重ねて指を絡める。
誰も見ている人が居ないから、手を繋いだまま海岸をゆっくり散策する。
何も無い。
でも波の音と広大で綺麗な景色に心が洗われていく感覚がした。
「いい曲が出来んくて、ウジウジして悩んだりした時にようこの場所に来るんよ」
「うん…」
「ボーッと砂浜歩いてるだけで、重かった気持ちが楽になって、また明日から頑張っていこうって思えるねん」
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