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甘い時間は2人きりで
第11章 同窓会

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「そういえば、おじさん達は元気?」
「うん。むしろ昔より仲が良くなったんじゃないかな?」
「良かったね。離婚しなくて…」
「あの時のことは本当に感謝してるよ。両親のことも誰にも言わないでいてくれて…」

デリケートな問題を口外するつもりなんて、さらさら無かった。
蔵本くんには笑っていて欲しかったから…

昔話に花を咲かせていると、不意に蔵本くんの口数が少なくなった。

「…茜ちゃん」
「何?空くん?」
「茜ちゃんには、今かれ…」

「おーい、蔵本ー」

蔵本くんが何か言いかけた瞬間、クラスメートが彼を呼んだ。

「ごめん、呼ばれたから行くね…」

蔵本くんが離れると、美咲が戻ってきた。

「長かったねー、トイレ?」
「バカ!飲み過ぎだって!」
「んーそう?」
「そう!もうワインはお預け!」

蔵本くんが戻ってきても、何故か美咲は隣に陣取って動かなかった。
もうワインは飲まないのに…

その後も思い出を語り合っている内に、同窓会はお開きとなった。



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