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第13章 大人なデート

立ち止まる彼女の背中を押して、店内に入る。
店員に予約していた旨を告げると、カウンターに案内された。

「この店、ベースの光一に教えてもらったんよ。結婚記念日はいつもここで食事してるんやって」
「松田さんって記念日とか大事にするんだ…」
「大学で荒れてた時に支えてくれたのが奥さんやから、大事にしてるみたいやで」

光ちゃんからオススメされたコースを注文して、ドリンクを注文する。

「ここって、ワイン美味しいんやって。飲む？」
「んー、いい。この前のこともあるし…迷惑かけたくないし」
「俺には迷惑かけてもいいよ。介抱するし」
「…やめとく」

酔ってエッチになる茜さんに、ちょっとは期待してたのに…
仕方なく、俺はノンアルコールビールを、彼女はオレンジジュースを注文した。

「仕事お疲れ様。かんぱーい！」
「乾杯」

カチッ