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甘い時間は2人きりで
第13章 大人なデート

クーラーが効いて車内が程よく冷えたところで、車を走らせる。
信号で止まった際、彼女が大きくあくびをした。

「茜さん、あんまり無理したらアカンよ」
「へっ?何が…」
「俺と会えやん時に、無理に仕事詰め込んでるやろ?」
「……」

図星か…
この前の風邪の件もあるから、もしかしたらって思ったんよな。

「頑張るのはいいけど、身体壊したら俺ともっと会えやんようになるで?」
「……」

口では気遣ってるけど、ホンマは茜さんの身体を貪りたくて仕方ない。
香水の匂いと、彼女の綺麗な脚に理性がギリギリのところまで来ていた。

「帰ったら、ゆっくりして。お互い休みになったら、旅行とかしよ?」

信号が青になり、車を走らせる。
その途中で、不意に彼女が服の袖を掴んできた。

「…どうしたん?」

突然のことで気分が悪くなったのかと思い、車を路肩に停めた。

「春人…私…」

俺の服を掴んだまま、何か言いたそうにしている。
心なしか、顔が赤い…?




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