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甘い時間は2人きりで
第14章 秘密の一室
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この人は谷 義彦さん、バンドではドラマを担当してる
オールバックしか見たことないから、髪の毛下ろしてる姿は新鮮。
カッコいい…
谷さんは私の顔を凝視すると、納得したような顔をした。
そういえば、何で大橋さん私の顔知ってるの?
「何で私だって、気付けたの?」
「前に仕事場に向かう途中で、彼女さん見かけたことがあって。その後、ハルに写真見せてもらったんです」
写真…?
まさか、シャツ一枚のやつ見せたんじゃ!?
涼「確か4月の半ばくらいやったっけ?」
義「まぁ、結構前やったんちゃう?」
なんだ、良かった…
涼「そういや、光ちゃんは?」
義「琴音さんが風邪引いたから、先に帰るって」
涼「そっか。またお見舞い行かな」
義「それよりハル起こして来てや。飯食お、腹減った」
涼「そうやった。彼女さんもちょっと待ってて」
大橋さんリビングから出て行くと、部屋が静かになった。
「「……」」
何、この空気は…
気まずい、何か話さないと…
モフモフ…
「クゥーン」
「あ、わたげちゃん」
足元がモフモフすると思ったら、わたげちゃんが身体を擦り寄せてきていた。
そういえば、「わたげちゃんも居る」って言ってたよね?
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