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甘い時間は2人きりで
第14章 秘密の一室
そんな会話をしているとは知らず、私は猫ちゃんと仲良くなろうと、必死に気を引いていた。
「おーい、テーブルから出てきてよ。遊ぼうよ?」
「……」
「クゥーン」
涼「ヤマトは猫じゃらしに弱いっすよ」
そっか、猫じゃらしがあったか!
猫じゃらしをヤマトちゃんの顔の前で小さく振ってみる。
テーブルの下から前足を伸ばして、猫じゃらし目がけて飛び出してきた。
「やっと出てきた。可愛い…」
出てきたものの、私のことを警戒してるのか、隣には座ってくれない。
「出来たでー」と春人に声をかけられ行くと、ダイニングテーブルに美味しそうな料理と取り皿が置かれていた。
春「余ってた茶碗とお箸あるから、茜さん使ってよ」
「…ありがとう。でも、私も食べていいの?」
春「もちろん。牛ホルモンの野菜炒めと玉ねぎとじゃがいもの味噌汁、あとは涼介が買ってきた大根のサラダもあるし」
「いただきます」
野菜炒めをお皿に取って、ホルモンとキャベツを口に運ぶ。
ちょっとピリ辛で、ご飯が進む味付けになってる。
ご飯を食べながら、部屋に入ってきてからずっと頭にあった疑問をぶつけてみた。