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甘い時間は2人きりで
第3章 酔って愛して
「何か手伝うよ」
「魚焼くだけやし、ゆっくりしといて」
「でも…」
やる事無いからって不安そうな顔せんでもいいのに。
「じゃあ、わたげの相手してくれる?茜さんに会いたがってたから」
「うん、おいでわたげちゃん」
「ワン」
茜さんに会えて余程嬉しいのか、すごい勢いでしっぽを振ってる。
でも彼女は元気が無いのか、わたげを撫でていてもどこか浮かない表情をしている。
「んー…」
ーーーーーー
「…浮かない顔してるけど、何かあったん?」
「えっ?」
食事中、向かいに座る茜さんに話しかけた。
「何にも無いよ。ご飯美味しいね」
無理に笑いを作る彼女に彼氏として少し凹んだ。
何も言ってくれやんの?
頼りないんかな?
「何にもないわけ無いやろ?」
「えっ…」
「俺は社会人として働いたこと無いから茜さんの悩みとか分かってあげられやんと思う。話聞くくらいしか出来やんよ…」
少しキツイ口調になっていたが、止まらなかった。
「でも好きな人が悩んでる時は傍に居て、少しでも楽にしてあげたいよ。茜さんからしたら俺ってそんな頼りない?」
「ご、ごめんなさい…」
「あっ…」