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甘い時間は2人きりで
第17章 お祝い
「茜さん」
「は、はい…」
逸らした視線を恐る恐る春人の方へ向けると、腕時計を嵌めてニコニコしていた。
「カッコええな。めっちゃ嬉しい…大事にするな」
「はぁ、良かった…男の人にプレゼント渡すの初めてだったから、緊張したー」
「さすが俺の彼女。服装とか考えてチョイスしてくれたんやろ?センスええわー」
デザートが運ばれてからも目を輝かせながら、色んな角度から時計を眺めていた。
まるで、新しいおもちゃを買ってもらった子どもみたい。
ーーーーーーー
「美味しかったな」
「うん。さすが高級フレンチ…」
先ほど食べた料理を思い出し、ニヤニヤしていると不意に肩を抱かれた。
「茜さん…俺って欲張りやから、茜さんにもっとお祝いしてもらいたいなー」
「あっ…」
「…もう部屋行こう?早く2人きりになりたい」
お祝い、2人きり…
それを想像して頰を赤らめながら、コクリと頷いた。
「ありがと…」