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第21章 冷たい視線

何でいきなり病院に…？
昨日も元気に話してたのに…

「わ、私もよく分からないんだけど、茜が殴られて…」
「はっ!?」

殴られた!?
事態が飲み込めず、頭がクラクラした。

「茜のことは伝えたからね。これから茜の様子を確認するからもう切るね」
「待ってください！病院の名前は？」

美咲さんから病院名を聞いて、通話が終わった。
スマホを持つ手がダランと垂れ下がった。
部屋に戻ると、皆心配したように俺の方を見ていた。

「ハル、どないしたん？凄い怒鳴ってたけど…」
「茜さんが入院したって…暴行されて…」
「えっ!?」

見に行くべきか？
いや、明日は大阪へ移動しやなあかんし、茜さんの様子確認しに行く時間も無い…
でも、こんなモヤモヤしたままなのは嫌やし…

「春人」

気がつくと、チーフマネージャーの秦野さんが俺の傍に立っていた

「どこに入院してるのか聞いたのか？」
「は、はい…」
「行くぞ」
「えっ!?」

突然腕を掴まれて、無理矢理立たされた。

「ほら、グズグズするな」
「はい」
「俺も行く」

何故か涼介も付いてきて、メンバー用の車に乗り込んだ。