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甘い時間は2人きりで
第22章 犯人
断ると「茜の為を思って」とかプリプリしてる…
確かに欲しいけど、人が居る前で言われるのは恥ずかしいだけで…
「……」
スマホも無い今の状況では、春人との繋がりが一切無い。
なら、写真でも良いから春人を少しでも感じたいとは思う…
でも、私は素直じゃないわけで…
…なんて考えるの気持ち悪いかな…?
「うーん…」
「茜、どうした?プリンは食べないの?」
「えっ、ごめん。食べるよ」
あの人に心身共に追いやられている今、春人は大事な心の支えとなっていた。
美咲の服の袖を引っ張り、顔を寄せてもらった。
「さっきの訂正。ビートマガジン持って来て」
小声でそう言うと、ニヤケを抑えつつ指先で小さくOKサインを出していた。
「茜って、凄い山岡くんのこと好きだよね。普段は口にも顔にも出さないから分かりにくいけど…」
「良い歳した女が好き好きってベタベタしてたら、痛いでしょ?やろうとは思わないけど。私って分かりにくい女だよ…」