この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
甘い時間は2人きりで
第22章 犯人
もし、あの人が逮捕されても、また突撃してくる可能性がある。
引っ越しを考えると、長年過ごしていた部屋と別れるのは寂しい…
「でも会社は知られてるし、転職はちょっと…」
「流石には人の多い場所で突撃してくるとは思えないよ。もし犯人が捕まったら、接近禁止令を出してもらえば良いよ」
ふと、あの人の目付きを思い出した。
何を言われているのか分からない中で見た、私のことが憎くて仕方ないような目を。
「…空くん、私もしかして過去に誰か傷付けてたのかな?」
「どうしたの、いきなり?」
「あの人の目に憎しみが宿ってるように見えたから…」
もしかしたら、過去にいじめを犯して、誰かを悲しませて苦しめたのかも知れない…
いじめた側はいじめを忘れることが多々あると言うのは私もその1人なんじゃ…
「うーん…俺と茜ちゃんは小中高って同じ学校で同じクラスになることが多かったけど、茜ちゃんが誰かを傷付けたことは無いと思うよ」