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甘い時間は2人きりで
第27章 それぞれのお正月

「…ちょっと、あの件が今年また起きないようにお願いしてたの」
「…あー、アレね。私だってもう嫌だよ。親友が殴られて入院したなんて…」
「あの時はごめんね…」

入院中足繁く通ってくれて、元気付けてくれた美咲には感謝してもしきれない。

「いいの、いいの!今が元気ならね!」
「うん。ありがとう」

神社から出る時に美咲のお願いを聞いてみた。

「美咲は何てお願いしたの?」
「んー、家族の健康と新しい家族が欲しいってお願いしたの…」

私に近寄ると、コソッと耳うちした。

「ヒロくんと頑張ってるんだけど、なかなか出来なくて…」

最近元気が無かったのは、赤ちゃんが出来ないから悩んでたのかな?

「それはタイミングとかあるって言うしね…でも気負い過ぎるのが身体に悪かったりするから、焦らない方が良いよ…」
「…そうだよね。ありがとう、茜」

帰路の途中にある喫茶店の前で別れる。

「年明けたら、仕事頑張んなさいよ」
「うん、落ち着いたら連絡するね。今日はありがとね」




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