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甘い時間は2人きりで
第4章 気持ちよくなって:勉強編
駅からそれほど離れていない場所に待ち合わせ場所があった。
そこは昔懐かしい感じのする喫茶店で、落ち着いた雰囲気が漂う。
目立たない奥まった席にに彼は座っていた。
「仕事お疲れ様。ごめんな、呼び出して」
「大丈夫だよ」
水を持って来てくれた店員さんにコーヒーを頼んだ。
窓から夕陽に照らされた人々が忙しなく行き交う様子が見える。
「いいとこだね…」
「俺らが所属してる事務所がこの近くにあって、よく来させてもらってる。ここから外見てコーヒー飲みながら作詞してるねん」
目の前にはコーヒーと美味しそうなシフォンケーキが。
「食べる?」
「え、いや…」
「新しいの頼んだらお腹いっぱいになるやろ?俺の一口あげる」
「あーん」と言いながら、生クリームを付けたケーキを差し出してくる。
「いや、自分で食べるって!」
「ええやん、恋人同士なんやから。ほら、早くしやんと落ちちゃうよ」
「分かったよ、分かったから」
目の前のシフォンケーキを口いっぱいに頬張る。
ふわふわのスポンジと生クリームが合う。