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甘い時間は2人きりで
第4章 気持ちよくなって:勉強編

「おいひい…」
「ちょっと多かった?コーヒーと一緒に食べるとまた美味しいんよ」
「そういえば、夜から用事って言ってたけど、何かあるの?」
「ん、バンド仲間と飲みに行くねん。近くに焼き鳥の美味い店があって、そこで集合」

頼んだコーヒーが運ばれて来て、一口飲んでみた。
久しぶりに飲んだけど、やっぱり苦い。
ミルクを入れてかき混ぜる。

「どんなメンバーで行くの?」
「『サンバル』ってバンドの大和と、『Jack』ってバンドの原くんと、シンガーソングライターの道川くん。ちなみに俺ら全員同じ事務所に所属してる」

不意に春人の手が私の手に重ねられた。

「ちょっと、春人」
「この位置は他の人に見えやん大丈夫やって」
「でも…」
「茜さん」

少し低くなった声で呼ばれて顔を上げた。

「金曜日の飲み会やけど、俺近くまで迎えに行ってもいい?」
「え、それは…」
「終わる頃に連絡くれたら車でいくから」
「……」
「俺、茜さんのこと愛したい」

「愛したい」
その意味を理解して顔が赤くなった。
それって、エッチしたいってこと?

私は顔を俯けたまま、小さく頷いた。



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