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甘い時間は2人きりで
第30章 春人の異変

涼介さんは顔を切なそうに顔を歪ませた。

涼「先輩の記念ライブを台無しにしたこと、ハルめっちゃ気にして…バックステージに戻ったハルの顔、見た事無い暗い顔してて…俺ハルのあんな顔見るの嫌や…」

その顔は今にも泣き出しそうで…
幼馴染みとして、バンドマンとしてずっと傍に居る春人の今の姿に彼も耐えられないのだろう…

「…分かった。彼女に説得してもらうから泣くな…長野さん、お願い出来ますか?」
「は、はいっ!」

全員でゾロゾロと春人の居る部屋に向かった。

「一応ノックをすると返事はするんだが、頑なにドアを開けないんだよな…」

コンコン

「…ハイ」
「春人、お前にお客さんだ。お前の大切な彼女だ」
「……」

返事が無く、しばらく待っているとドアが開いた。

義「開けた」
「茜さん…」
「うん…」

後ろにいたメンバー達に気付くと、顔を俯けながら私の手を引っ張り、部屋に引き込んだ。

「どうしたん…?ああ、休みか…」
「ライン送ったんだけど、返事が来なくて、心配になったの」
「…ごめん、スマホの電源切ってたんや」



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