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甘い時間は2人きりで
第30章 春人の異変
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ダイさんと呼ばれた人が、私の顔を覗き込んできた。
「ところで、このお嬢ちゃん誰だ?」
「えっと…」
「俺の彼女です」
「は、春人…」
あっさり答えるので、バレるのが怖くないのかハラハラした。
「言っちゃっていいの?」
「ダイさん達は口堅いから大丈夫やって。それに先輩に茜さんのこと紹介しときたかったし」
「う、うん…」
「いつか他の人にも紹介するから」
他の人と言われても、タトゥー入れたコワモテの人しか想像出来ないよ…
「…バンドマンは皆ゴツい人ばっかりちゃうから。俺らみたいにユルい奴らも居るからな」
言い終わるとすぐに、先輩達と少し離れた所に移動して、何やら話している。
すぐに話が終わったらしく、伸びをしながら戻ってきた。
「はぁ、腹減った…今からコンビニ行ってきてもいい?」
「…遅れた分、今からリハーサルだ!昼飯は後だ!!食いたいならリハやれ!」
「えー、そんなー…」
いつもの調子に戻った春人を見て、思わず笑ってしまった。
まだ本調子とはいかないだろうけど、ちょっとずつ立ち直ってくれてるかな?
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