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甘い時間は2人きりで
第30章 春人の異変
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光「初めは皆嫌がってたなー、特に春人が。『俺は無理っす』って。あんまり自分の事下げてばっかりやったから、イラっときてつい言ってもた。
『俺はお前の声が好きや。たとえ少数でも春人の声が好きと言ってくれる人らが居てても、バカにする奴らに怯えて歌わんつもりか?
お前にはバカにする奴らを見返せる力があるんや。俺も見返す為に力貸せるし、その2人もそうや。自分に自信持て。これから会う人達の為に歌えよ』って。
そこから春人をボーカルに置いたBlue Eyesが結成されて、少ないけどお客さんも付いてくれて、春人の歌声が大物バンドマンに褒められて、今の事務所に入って、今度は沢山のファンが応援してくれて。
初めて見た時から勘で『こいつらは大きなる』って感じたのは嘘じゃなかったんやな…それに俺も関われて正直嬉しいよ。春人の事押しといて良かったなって…」
松田さんが一呼吸置いて、扉の方を向くと春人が突っ立っていた。
光「うおっ!?ハルそんなとこ立ってやんと入れや」
「俺の事真剣に話してたから、入ったらアカンかなって」
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