この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
甘い時間は2人きりで
第5章 気持ちよくなって:爆発編
目を合わせれば、いつもの子犬のような瞳じゃなくて、鋭い目つきをしている。
見透かされそうな気がして目を逸らすと、すぐに向こうに合わせられる。
「あの時、泣きそうな声で俺と電話してたやん。金曜日に何があったん?」
「そ、れは…」
「言って…」
真剣な目を見つめながら、春人に話した。
「ごめんなさい…金曜日に体調悪かったのは、嘘なの…キス、された…」
「えっ?」
春人は目を見開いたまま、頰を掴んでいる手に力を入れる。
「誰に?」
「会社の人…」
「何でキス…」
「その人に告白されたの。でも『彼氏が居る』って言えなくて、嘘付いて断ったの。飲みに行ったら後輩が酔っていい加減な発言して、それを間に受けて、それで…その人も酔ってたから…だから、ごめんなさい…」
言いながら、顔を俯けていった。
春人の顔が見れなくなったから。
「何で嘘付いたの?『彼氏居る』って素直に言えばいいのに」
「春人に迷惑掛けたくなかったの」
「何で迷惑になるん?俺と付き合ってること誰かに漏れたらどうしようって?」
その言葉に小さく頷いた。
すると頭上から呆れたようなため息が聞こえた。
やっぱり呆れたよね?
嫌われたよね…