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『コミックサイトで逢いましょう』―番外編―
第2章 【第二部】 kiss・きす・キッス!
へ…??
一瞬目が点になる。
こいつ、何言ってるんだろう?何で俺がおまえにキスされなきゃいけないわけ!
たかが、待ち合わせの時間に遅刻したくらいで。
しかもこれが初めての過ちなのに。
確かに一時間近く待たせたのは悪かった。それも、モアイ像の前で…。
渋谷のモアイ像の前ってのが良くなかったのかな?
ここで1時間待つのはちょっと嫌かも知れない。
…にしても…、その罰則がキスってのは納得できない。
「ヤダよ、何でペナルティがおまえとの”キス”なんだよ。それじゃ条件悪すぎ…」
「条件良かったらペナルティの意味無いだろ。分かんないヤツだな。相手が俺なら構わないジャン、免疫有るし。まさか他のヤツには許してないよな、キス?」
「!!バカ!」
馬鹿っ!なに聞いてくるんだよ。こんな人前で。
思わずカッと頬が火照るのが分かる。
どうしてこいつは、こうもデリカシーが無いんだ。まだデートらしいデートなんて一度もしたことがないのに、既にすっかり恋人気取りのヤツ。