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堕天使 1st gig.
第9章 少年

別荘地へと入る道は1本しかなく、その道を軍の装甲車で堂々と向かうわけにはいかない以上、目的の別荘の1時間手前で車を降り、山の中を行軍する事になる任務だ。
五十嵐は呑気に
『別荘地でハイキングとは避暑気分の任務だな。』
と言っていたが不機嫌な俺には
冗談じゃねぇよ!
と言いたい任務だった。クソ暑い中、銃火器の装備を抱えて山の中を行軍するのに誰が避暑気分でやるんだよ。
そんな気分のまま、昼休みが終わり、俺は宗司とβとγの隊長と任務の打ち合わせに入っていた。今回は別荘で相手のテロも人数が少ない。下手に大量の軍人が突入しても同士討ちになりかねないからうちの小隊だけで出動する。
βには所轄とバックアップ任務をさせて、γは別荘の裏口からの突入をさせる。表側はαが引き付け、戦闘になる状況と予測していた。
基本、αは別格の分隊だからβもγも素直に従う。大戦時や海外派兵時の任務出撃回数は俺も雄太達も軍ではトップクラスで桁が違う。
αが全滅する時は部隊が全滅する時だと軍では言われているほどに、俺達は別物扱いになっていた。
打ち合わせを済ませ、郊外へと移動する夕方前には山裾から目標の別荘に向かって登山をする。山道を1時間程度の登山だが、日が暮れるまでに目標を見つけなければ暗闇に迷う危険が伴ってしまう。
湖畔の別荘地だから常に左手に湖を確認していれば、そうそう迷ったりはしないが、必ずしも湖を確認出来るわけではないから隊員の誰もが目標までは早足気味に山を登っていた。
ターゲットの別荘まで後数百メートルという距離で俺は行軍を止めていた。後は日が沈むまでは迂闊に動いてこちらの動きをばらさないように務めるだけだ。
軍に取り囲まれたとわかれば、当然、テロ達は山へと逃げる。夜の山の捜索なんぞ、誰もがまっぴらごめんだと考えていた。
俺は作戦時間までに
『索敵出してくれ。』
と指示を出す。索敵とは偵察だ。αからは雄太、β、γも足に自信がある奴が偵察へと別荘のギリギリまで近づいて中の情報を集めて来る。
ハヤトは既に別荘の手前で全体を狙撃出来るポイントを探す為に単独移動していた。
五十嵐は呑気に
『別荘地でハイキングとは避暑気分の任務だな。』
と言っていたが不機嫌な俺には
冗談じゃねぇよ!
と言いたい任務だった。クソ暑い中、銃火器の装備を抱えて山の中を行軍するのに誰が避暑気分でやるんだよ。
そんな気分のまま、昼休みが終わり、俺は宗司とβとγの隊長と任務の打ち合わせに入っていた。今回は別荘で相手のテロも人数が少ない。下手に大量の軍人が突入しても同士討ちになりかねないからうちの小隊だけで出動する。
βには所轄とバックアップ任務をさせて、γは別荘の裏口からの突入をさせる。表側はαが引き付け、戦闘になる状況と予測していた。
基本、αは別格の分隊だからβもγも素直に従う。大戦時や海外派兵時の任務出撃回数は俺も雄太達も軍ではトップクラスで桁が違う。
αが全滅する時は部隊が全滅する時だと軍では言われているほどに、俺達は別物扱いになっていた。
打ち合わせを済ませ、郊外へと移動する夕方前には山裾から目標の別荘に向かって登山をする。山道を1時間程度の登山だが、日が暮れるまでに目標を見つけなければ暗闇に迷う危険が伴ってしまう。
湖畔の別荘地だから常に左手に湖を確認していれば、そうそう迷ったりはしないが、必ずしも湖を確認出来るわけではないから隊員の誰もが目標までは早足気味に山を登っていた。
ターゲットの別荘まで後数百メートルという距離で俺は行軍を止めていた。後は日が沈むまでは迂闊に動いてこちらの動きをばらさないように務めるだけだ。
軍に取り囲まれたとわかれば、当然、テロ達は山へと逃げる。夜の山の捜索なんぞ、誰もがまっぴらごめんだと考えていた。
俺は作戦時間までに
『索敵出してくれ。』
と指示を出す。索敵とは偵察だ。αからは雄太、β、γも足に自信がある奴が偵察へと別荘のギリギリまで近づいて中の情報を集めて来る。
ハヤトは既に別荘の手前で全体を狙撃出来るポイントを探す為に単独移動していた。

