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堕天使 1st gig.
第13章 5日テロ
それに比べ、所轄からはのんびりした口調でおっさんが

『大塚と、こっちは井上です。まず、何から始めますかね?』

とこちらの様子を伺うように聞いて来た。俺は

『取り敢えず、今日起きた自爆犯の家族の聞き込みはそっちに任せる。例の機密部分を出来るだけ引き出して来て欲しいんだ。基本捜査はそちらに任せる。だが、現場では絶対にこちらの指示に従って貰うがな。』

と答えていた。警察からすれば美味しいところだけ軍が持って行く気分なんだろう。大塚以外は

『では、我々は聞き込みに行って参ります。』

とさっさと軍の基地から出て行く有り様だった。大塚だけは

『すみませんねぇ、軍のやり方には不慣れなもので…、不愉快にさせるつもりはないんですがね。』

とのんびりした口調で俺に言ってから出て行った。状況が変わったとはいえ、やはり捜査自体は軍人がやる訳にはいかない。

暇な雄太が

『結局、俺達は何するんすか?』

と俺に聞いて来る。俺は雄太に

『さぁな、俺は軍人で捜査なんか知らん。』

と言ってやる。一応、今は小雪には前の5件分の爆発物の解析をさせてはいるが、自爆犯のその日の足取りなど、必要な情報すらほとんどない状況で軍人がとやかく言える状況ではなかった。

ただ、小雪が

『この自爆に使われた爆弾って、やたら燃焼重視なんだよね。』

と報告を上げて来た。本来、テロなら被害重視で爆破範囲を広げる物を使うのだが、この爆発物の作り手はまるで証拠を消すための作り方をしていると小雪は言うのだった。

爆破よりも火災を起こす仕組みの爆発物に小雪は起爆装置の特定などがほとんど出来ないと苦戦していた。

少ない情報、少ない証拠、手がかりが掴めないまま、6件目を阻止する事を考えろとか、俺の悪い頭には不可能だと俺は頭を抱えるだけだった。

事件が迷宮入りした場合、俺は無事に対テロに戻れるのか?

そんな事を考え続けて、とにかく少しでも情報を集めようと、前の事件の調書や証拠品を涼宮と宗司と手分けして調べる日が続いていた。
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