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堕天使 1st gig.
第15章 温泉

大地は俺の言葉を理解したらしく
『申し訳ありません。失礼しました。』
と慌てて敬礼し直していた。状況を見ていた雄太が
『αのポジション狙ってるとか、随分と威勢がいい新人だね。』
とニヤニヤして笑っていた。大地はひたすら
『すみません、すみません。』
と繰り返し、俺は大地に
『次から気を付けろ。』
とだけ言っていた。まだ、実戦の経験がない以上、戦死する意味がわからない大地に言葉を選べという方が無理がある。
自分も死ぬかもしれないと感じた時に初めて人は言葉を選ぶようになる。俺や雄太や五十嵐ですら普段はふざけてとんでもない会話をしているが、常に言葉は選んでいる。
それを大地が理解出来た頃にやっと大地は1人前だと俺はしばらく大地を突き放すつもりで経験を積ませる事に決めた。
大地が卒業した以上、訓練学校には新しい訓練兵がやって来る。そして、いつもの入隊式、リナが俺の前に現れて1年だとか考えながら俺は宗司を引き連れて、毎年のように入隊式前の着任の挨拶に教官室に向かっていた。
毎度同じみの学校長に俺は敬礼して
『中央訓練学校、特別教官、赤羽少佐、今期の着任の挨拶に参りました。』
と同じみの挨拶を繰り返す。この二足の草鞋はまだまだ続くらしく、学校長はただニコニコと
『今期の君のサポートだ。今期もよろしくお願いしますよ。』
とサポート教官を紹介する。今年のサポートは女かと、その女を見た瞬間、今年は俺の方が驚愕する羽目になっていた。
『お久しぶりね。赤羽中尉、今は少佐なのね。』
とその女が言って来た。俺はその女から目を逸らし、学校長に
『失礼します。』
とだけ言って入隊式のある講堂に向かっていた。宗司は黙って俺について来て、その女も俺のサポート教官だから、当然とばかりに俺について来ていた。
入隊式の間、俺はひたすらその女とは目が合わないようにし続けた。入隊式が終わるなり、俺は講堂をいち早く飛び出し、いつものように対テロの本部へと向かっていた。
『申し訳ありません。失礼しました。』
と慌てて敬礼し直していた。状況を見ていた雄太が
『αのポジション狙ってるとか、随分と威勢がいい新人だね。』
とニヤニヤして笑っていた。大地はひたすら
『すみません、すみません。』
と繰り返し、俺は大地に
『次から気を付けろ。』
とだけ言っていた。まだ、実戦の経験がない以上、戦死する意味がわからない大地に言葉を選べという方が無理がある。
自分も死ぬかもしれないと感じた時に初めて人は言葉を選ぶようになる。俺や雄太や五十嵐ですら普段はふざけてとんでもない会話をしているが、常に言葉は選んでいる。
それを大地が理解出来た頃にやっと大地は1人前だと俺はしばらく大地を突き放すつもりで経験を積ませる事に決めた。
大地が卒業した以上、訓練学校には新しい訓練兵がやって来る。そして、いつもの入隊式、リナが俺の前に現れて1年だとか考えながら俺は宗司を引き連れて、毎年のように入隊式前の着任の挨拶に教官室に向かっていた。
毎度同じみの学校長に俺は敬礼して
『中央訓練学校、特別教官、赤羽少佐、今期の着任の挨拶に参りました。』
と同じみの挨拶を繰り返す。この二足の草鞋はまだまだ続くらしく、学校長はただニコニコと
『今期の君のサポートだ。今期もよろしくお願いしますよ。』
とサポート教官を紹介する。今年のサポートは女かと、その女を見た瞬間、今年は俺の方が驚愕する羽目になっていた。
『お久しぶりね。赤羽中尉、今は少佐なのね。』
とその女が言って来た。俺はその女から目を逸らし、学校長に
『失礼します。』
とだけ言って入隊式のある講堂に向かっていた。宗司は黙って俺について来て、その女も俺のサポート教官だから、当然とばかりに俺について来ていた。
入隊式の間、俺はひたすらその女とは目が合わないようにし続けた。入隊式が終わるなり、俺は講堂をいち早く飛び出し、いつものように対テロの本部へと向かっていた。

