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堕天使 1st gig.
第18章 結婚
俺が家に帰るとリナはベッドの隅で膝を抱えてうずくまっていた。

こういうところはこの1年変わっていないリナに

『リナ?』

と俺は声をかけてやる。リナがゆっくりと顔を上げるから俺は手を広げて

『リナ…。』

と言ってやる。リナは怒った顔で

『遅い!』

と言って俺の腕の中に入っていた。俺はリナを抱き上げて

『ちゃんと帰って来てんだろ?』

と言うがリナは

『だって…。』

と膨れっ面のままだから俺はリナの頬にキスして

『瑠衣が来月結婚するんだと、リナにも謝っといてくれと言ってたぞ。』

と言ってやる。リナは

『あの人が結婚するのと、アルトはなんの関係があるの…。』

とまだ怒っていた。

確かに瑠衣が結婚するのは俺には関係ありません…

そう思いながら俺はリナに

『お前も結婚してみないか?』

と聞いていた。リナは目を丸くして不思議そうな顔で

『誰と?』

と言い出した。

この野郎…

俺はこういう時のリナの天然には腹が立つ。

『俺以外の誰とするつもりだ。』

『だって、そのプロポーズおかしくない?』

『するのかしないのかだけ答えろ!』

俺は指輪のケースをリナに見せて聞いていた。リナは飛びっきりの笑顔を俺に見せてから

『するよ。アルトとする。』

と俺にキスして来た。どさくさに近いダメ男のプロポーズでも構わないというリナに俺はちゃんと愛されていると理解した。

夕方はいつもの焼き鳥屋だった。リナはやたらとご機嫌で、左手の薬指にはめた指輪に顔がだらしなく緩みっ放しだから俺は小雪達に警戒する。

だけど、意外にも小雪達の反応は普通でリナに

『おめでとう。』

と言うだけだ。宗司が

『やっと基地に入る許可が取れますね。』

といつもの涼し気な顔で俺に言ったくらいで、後は皆が機嫌良くリナを祝っているだけだった。

家族が居ない連中の擬似家族の中で本物の家族になるという事が小雪や雄太達にとっては大切な事で、冷やかすべきじゃない事なんだと俺は感じていた。

その日から大地も来るようになり、大所帯になった俺の家族の未来は今から始まるんだと俺は感じて、俺は改めて俺が守るべき家族を眺めていた。
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